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2013-04-22 00:00
(連載)ボストン爆破事件とチェチェン人(1)
大富 亮
チェチェン・ニュース発行人
ひどく奇妙な事件が起きた。4月15日にボストン・マラソンのゴール付近で起こった爆破事件の容疑者がチェチェン人の兄弟であり、一人は追跡中に射殺され、弟の方が逮捕されたという。チェチェンに関心を持ってきた人であれば、これは9.11なみに衝撃的な事件だろう。ジョハル・ツァルナーエフ容疑者(19)は19日夜(日本時間20日午前)に逮捕されたが、重体で病院に収容された。
情報がたくさんが流れているが、日本では伝えられていない情報があった。ひとつは、ダゲスタンに住んでいる容疑者の母親の話だ。ボストン爆破事件で殺害・逮捕された容疑者のチェチェン人、タメルラン兄弟の母親は、この事件がでっちあげであり、兄弟は無実だと主張している。ロシアのメディア、ロシア・トゥディの電話インタビューに答えたもので、母親のズベイダート・ツァルナーエワ(ダゲスタン在住)は、「100%、これはでっちあげです。私はそう信じています。彼らがテロのことなんか口にしたことはありません。息子たちはここ5年間、ロシア政府の要求でFBIに管理されていたんです。FBIは、息子たちの行動をすべて把握していたはずです。息子達はそう話していました。なのに自分たちの意志でこんな事件が起こせますか? 息子たちは無実に違いありません」と語っている。
また、チェチェン独立派スポークスマンのザカーエフは、ロンドンで、「事件の犠牲者にお悔やみを申し上げるとともに、一日も早い負傷者の回復を祈ります。チェチェン人がアメリカ市民を憎む理由はなく、このような事件を起こして得をするのは、ロシア政府に裏切った者しかいない。我々は政治的目的を達成するためのテロを非難する。また、この事件をもって、チェチェンおよびコーカサスの一般の人々を抑圧することに反対する」との声明を発表している。(chechencenter: http://t.co/j4lSe9PfzI)
他方で、カディロフ・チェチェン首長(親ロシア派の独裁者)は「彼らはアメリカで長く暮らしたんだから、価値観もアメリカで出来たんだし、責任はアメリカにある。事件をチェチェンと結びつけないでほしい」と言い、明らかに迷惑そうだ。いまのところ、疑問は一点に集約される。「こんな事件を起こして、誰が得をするのか?」だ。アメリカ政府が、爆破事件を自作自演して、市民をわざわざ巻き込むのは・・・あまり意味がないような気がする。(つづく)
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