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2013-03-04 00:00
(連載)韓国の優れた国際政治力・対外宣伝力(1)
酒井 信彦
日本ナショナリズム研究所長・元東京大学教授
2月12日のIOC理事会で、2020年のオリンピックから、日本が大いに得意なレスリングが外されたと言うので、このところ大きな騒ぎになっている。除外対象の種目は、レスリング・近代五種・ホッケー・カヌー・テコンドーの五競技であったが、レスリングが指定されたのである。レスリングの除外は、まだ最終決定ではないらしいが、注目されるのは、韓国の国際スポーツの世界における政治力である。15日の朝日新聞によると、理事の一人は、世界テコンドー連盟の倫理委員長であり、1月には大韓体育会長が理事の多いヨーロッパに対して、テコンドーの残留を支持するようにロビー活動をした。また「韓国紙・文化日報は、投票した14理事のうち3人が韓国で名誉博士号を得るなど『半分が親韓派』と報じた」という。
同じようなことは何年も前にあった。それは日本開催が決定していた、2002年のサッカー・ワールドカップの開催地に、後から韓国が強引に割り込んできて、共同開催にしてしまったことである。その裏ではかなり実弾、すなわち金銭が飛び交ったことであろうが、韓国がこのような国際スポーツの場において、政治力が日本よりはるかに長けているのは、以前からすでに明らかなことである。それはスポーツだけでなく、純粋な国際政治の現場においても同じである。実際に、国際連合の事務総長には、2007年から韓国人のパン・ギムン(潘基文)が就任しており、一時は疑問視された二期目も継続している。このような韓国人の政治能力・外交能力は、中国との冊封関係という隷属的な外交関係や、権謀術数に明け暮れた、王朝の宮廷政治の中で、養われたものかもしれない。
この国際的な政治力は、同時に対外宣伝力でもある。近年、日本はこの韓国の対外宣伝力に、一方的にやられ続けている。例えば、日本海の名称を韓国中心の「東海」に改称させようとして、執拗に運動している。その理屈自体が完璧に非論理的であるにも拘わらず、採用する国も出てきているようである。なぜ論理的に破綻しているかと言えば、東海とは韓国から見た名称であって、これはあくまでも「東の方の海」という普通名詞であり、世界の人々が使う、地名としての固有名詞になっていないからである。英語訳すれば、「イースト・シー」であって、こんなことをしていたら、世界中に東海がいくらでもできてしまい、とても区別がつかなくなる。
こんな簡単なことが分からないのが韓国人であるが、それが多少とはいえ通用してしまうのは、今の世界が、特に欧米先進国と言われている国々のものの考え方が、かなりいい加減になっているからである。この点、日本人は欧米先進国を信じすぎる傾向があるから、十分注意しなければならない。(つづく)
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