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2013-02-05 00:00
(連載)マリ、アルジェリア情勢を読み解く(2)
緒方 林太郎
前衆議院議員
三つ目はトゥアレグ族の存在です。国を持たない民、トゥアレグ族はモーリタニアからリビアくらいまでを、砂漠の民として移動しており、すべての関係国で少数民族独立武装運動のようなことをやっています。マリでも、アルジェリアでもトゥアレグ族対策というのは非常に機微なところがあって難しいのです。こういうイスラム主義者、トゥアレグ族、リビアでの紛争で戦った兵士達(AQMI)が混然一体としているのが現状です。これら勢力がどう絡み合って、今の状態を構成しているのかは私には分かりません。
そういう意味で、マリでのフランスの空爆はアルジェリア内政にそのまま跳ね返ることから、国際情勢ウォッチャーの中ではある意味「常識」として、アルジェリアの対応に注目が集まっていたということです。不謹慎な言い方かもしれませんが、今回のマリ空爆を受けた日本人人質事件に接してアルジェリアは「やっぱり、こういうことになったか」というふうに思っているかもしれません。
詳細はよく分かりません。ただ、何となく直感的に思うのは、トゥアレグ族ネットワークが何らかの役割を果たさないだろうかということです。マリでは、トゥアレグ族の反乱にイスラム勢力が寄生したかたちで、最終的にはトゥアレグ族は脇に追いやられたようになっていますが、AQMIとトゥアレグ族には一定のコンタクトが維持されているのではないかと思います。それはアルジェリアでも同じでしょう。サハラ砂漠に根を張っているトゥアレグ族と完全対立するかたちでは、AQMIも活動するのは難しいでしょう。
人質はチュニジア領内に連れ去られたとの情報もあります。いずれも広大な砂漠地域であり、場所の特定すら難しいでしょう。アルジェリア、チュニジア、ニジェール、リビアといった関係国、更にはBPのサイトで働いていた職員の母国との国際的な連帯が今こそ重要です。(おわり)
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