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2012-06-01 00:00
(連載)外国人研修生・技能修習生制度の根本的問題(2)
緒方 林太郎
衆議院議員(民主党)
今後、本件は腰を据えてやりたいと思っていますが、今日は私の根本的な問題提起をしておきたいと思います。まず、(上記のような「海外進出する際のための現地要員」というカテゴリーを除けば)本事業の建前は「技術の移転」です。普通の企業にとっては、技術移転というのは通常業務にエクストラで乗ってくるものであり、コスト増要因のはずです。それを企業側の善意でやっているというのが建前です。しかも、それに際しては、賛助会員としてお金をJITCOに出している。しつこいですが、建前上はこの事業をやることはコスト上昇要因ばかりであり、それを善意で企業がやっているということです。
しかし、考えてもみてください。今、企業は何処も厳しいです。そんな技術移転を善意でやってあげる余裕のある企業がどれだけいるでしょうか。建前が完全に崩れている、と私は思います。別の動機があると考えるのが常識的な見立てでしょうし、更に言えば、企業はコスト削減要因として研修生を受け入れている、というのが普通の見解ではないかと私は思うわけです。もっと端的に言えば、「単純労働者を廉価で使える」というのが、実際に研修生を受け入れている側の本音だろうと思います(私は受け入れ側がそう思っていること自体を非難する意図はありません)。
しかも、1年間の技能実習をした後、技能評価試験に合格すれば、更に2年の技能実習ができるということになっていますが、この試験は、ご丁寧にも日本語にローマ字を振ってくれるそうです。日インドネシアEPAでやってきた看護師には超難しい看護師の試験をガチンコで受けさせている厚生労働省は、こちらではなんの利権が絡んでいるのか知りませんが、ユルユルの試験で単純労働者の在留更新を支援しているというわけです。背後にどういう圧力団体、利益団体がいるかで、ここまで対応が違うのかと呆れてしまいます。
「研修」の美名の下に単純労働者を国内の労働市場に供給するシステムとしての外国人研修生・技能実習生制度、これは絶対におかしいと思います。私は単純労働者の国内労働市場への提供とそのための国内体制整備ということをもっと真正面から取り組むのが筋だと信じて疑いません(私は単純労働者を含めて、外国人労働者の受け入れをもっともっと真剣に考えるべきとの立場です)。(おわり)
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