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2012-03-29 00:00
(連載)「Kony 2012」への拒絶を考える(2)
六辻 彰二
横浜市立大学講師
ところが、冒頭で言ったように、その「Kony 2012」が当のウガンダ人たちから拒絶されたのです。AFPの報道によると、3月13日、LRAの拠点に近い北部リラで行われた野外上映会には、数千人の観客が集まり、その多くはLRAによって手足を切断されるなどの被害を受けた人々でした。しかし、開始からすぐに観客が怒り出し、投石などを行ったため、上映会は中止され、その他の地域でも行う予定だった上映会も中止になったということでした。
果たして、これはなぜなのでしょうか。まさか、娯楽映画を期待して集まったら、物すごくシリアスな内容だったので怒り出した、というようなことではないと思います。だとすると、域外に暮らす者からは自明と思われることが、現地の人にとって必ずしも心地よくない、ということは確かなようです。
私もユーチューブ上で「Kony 2012」を観ました。製作者たちの言いたいことは、大よそ以下の三点に集約できると思います。個人的には、これらの言い分に、私も異論はありません。
(1)国際社会から見放されているアフリカの小国の内戦にも目を向けるべきである。(2)コニー司令官を早期に拘束すべきである。(3)戦闘の犠牲となっている人たち、なかでも子どもへの支援をするべきである。
しかし、問題は、なぜそれが現地の人たちから拒絶されたのか、ということです。やはりAFPによると、上映会に集まった人たちは、映画の内容について「無神経で、ウガンダ北部の過去の姿しか描いていない」、「なぜ、アメリカの白人の子どもたちを映して、地元の人びとが置かれた真の現状を伝えないのか」と口々に批判したということです。(つづく)
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