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2011-08-25 00:00
原発の安全問題に関心と努力を集中させよ
湯下 博之
元駐フィリピン大使
先月、私は「政権公約の過ちを繰り返すな」と題して、脱原発依存問題について、長期的努力として再生可能エネルギーの実用化に全力を挙げて取り組み、その実現をまって脱原発を実現すべきであるが、再生可能エネルギーが実用化し普及する迄の何十年かの間は、私達の日常生活や経済活動を維持するためには原子力発電を放棄することは不可能であり、現在日本に必要なことは、原子力発電の安全性確保のために本気で全力を尽くすことにより、安心して十分な電力が得られるようにすることであると述べ、そのような努力がなされていないのみならず、そのような方向づけすら行われていないのは、政治の貧困であると述べた。
現時点で原発を放棄することが適当でないことについては、その後数々の指摘が見られるように思うが、安全性の問題については依然として議論が少ないように思う。即ち、運転休止中の原発について運転が再開されるかどうかとか、原発が次々と運転休止となった場合に日本の電力事情がどうなるかといったことは、繰り返し報じられているが、原発の安全性についての説明や、安全性確保のための努力については、議論も、報道も、余り見られない。
原発は技術的には安全性を確保することが可能とされており、原子力発電を続ける政策をとっているフランスは、メルトダウンが起きても、或いはテロなどで建物に飛行機が突っ込んでも、対応できる対策措置がとられていると報じられている。他方、原発の「安全神話」に頼った従来の体制や対策が極めて不十分なものであったことが明らかになった日本では、全力を挙げて体制を整え直し、人材育成やソフト面を含めて安全問題に取り組むことによって、原発の運転再開を支障なく行えるようにすることが極めて必要である。
偶々、近く首相が交代し、新内閣が発足することになった。新内閣には、是非上記のことを理解し、日本国民が安心して暮らし、東北大震災後の日本の復興と発展に取り組めるようになるような政策を打ち出すことを強く期待したい。
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