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2011-07-15 00:00
(連載)シェールガスの日加共同開発に期待する(1)
高峰 康修
岡崎研究所特別研究員
エネルギー資源の安定供給は、エネルギー安全保障という言葉が端的に示す通り、国家の存立に直結する、国益中の国益とでもいうべきものである。輸入によるエネルギー資源が安定的に供給されるには、当該資源が豊富に存在し、かつ、政治的に安定した国に存在することが肝心である。この観点から、7月7日に判明した、日本とカナダのエネルギー大手が、カナダの太平洋沿岸に液化天然ガス(LNG)の大規模プラントを建設する方針は、大いに歓迎すべきである。
このLNGプラントの一つの注目点は、北米大陸に豊富に埋蔵するとされるシェールガスを利用する点である。シェールガスとは、砂岩層に存在する在来型の天然ガスに対して、泥岩層に含まれる天然ガスのことをいう。シェールガスの利用自体は、19世紀にまでさかのぼることができるが、採掘技術の向上により、本格的に商業ベースに乗るようになったのは、2000年代に入ってからのことである。
カナダにおけるシェールガス原始埋蔵量は、1000兆立方フィート(約28兆立方メートル)に達するとの推定がある。もちろん、カナダは政治的に極めて安定した国であり、先に挙げた、エネルギー資源の調達先として望ましい条件を、明確に満たしている。
今回の計画では、カナダのブリティッシュ・コロンビア州で推進される、日加共同のシェールガス開発計画によって産出する予定のシェールガスを、カナダ太平洋岸に建設される予定のLNGプラントにパイプラインで運び、液化し、2010年代後半から日本などに輸出することを目指しているという。このプラントの生産規模は、年間1000万トン規模とされ、これは、日本のLNGの年間輸入量の1割強に相当する。また、日露による「サハリン2」とほぼ同規模である。(つづく)
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