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2011-06-19 00:00
ホドルコフスキー社長、極北のカレリア共和国刑務所に移送
飯島 一孝
ジャーナリスト
6月10日以来、モスクワの拘置所から姿を消していた元石油王のホドルコフスキー元ユコス社長は、6月15日、移送途中のロシア北部ボログダで確認された。インタファクス通信が伝えたもので、ロシア北西端のカレリア共和国に移送され、そこの刑務所で服役することになるという。
ホドルコフスキー元社長はプーチン大統領(現首相)時代、大統領の「政敵」とみなされ、脱税などの罪で逮捕・服役したが、刑期が切れる直前に別の罪でさらに刑期を追加、2017年まで服役することになった。これに対し、元社長側は仮釈放を申請していたが、裁判所でその審理が始まる前に刑務所に移送され、その移送先については弁護人にも家族にも伝えられていなかった。
元社長は、いったんボログダに移送され、さらに15日、カレリア共和国に向かって出発した。法務当局によると、同共和国のセゲジャまで移送され、そこの刑務所で服役するという。同刑務所には約1300人の服役者がいて、植物栽培、畜産、精肉などに従事している。ホドルコフスキー元社長の弁護人は15日、インタビューに答え、「彼がどこで服役するか、まったく知らない。私も家族もそのことについては、当局から一切知らされていない」と答えていた。
次期大統領選は来春行われるが、かつてプーチン大統領に対抗して大統領になろうとした男は、選挙を前にまた出馬の機会を奪われた。そればかりか、モスクワからはるか遠い極北の町に追いやられたことになる。そして、この策謀を影で指揮した男が再び大統領選に打って出るのだろうか。ロシアの権力争いは、相手を抹殺するまで続くのか…。
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