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2011-04-29 00:00
(連載)人材育成の理念が必要(2)
湯下 博之
元駐フィリピン大使
優れた指導者がいるかどうかで、一国が安定し、発展するか否か、が分かれることは、日本の歴史を見ても、諸外国の例を見ても明らかである。政治家を見る目も、政局中心や傍観者的ではなく、指導者としての資質や適性を見て、優れた指導者を育て、盛り立てることが必要である。そのためにも、また、優れたエリート層を育て、更には国全体に豊かな人材をふやすためにも、質を重視した人間造りの理念が不可欠であると思う。
人造りは、形式的な教育ではない。しっかりした人間を造る取組みが必要である。学校教育についても、国民全体を画一的に平等に教育するのではなく、国民全体にしっかりした基礎学力を植えつけ、人間としての基本的な徳性や精神力、体力を植え付けた上で、個人やグループを能力と意欲に応じて伸ばし、種々の分野でエリートやリーダーとなる人達が育つような教育内容や仕組みを作ることを、人材育成の基本理念とすべきである。
そのようにすれば、自分の目で見、自分の頭で考え、向上心や健全な大志を抱く人、世界に目を向け、世界の中での日本という視点を持った人等もふえると思う。
日本が現在直面している危機は、天災によるものばかりではない。広い意味での人災によるものも少なくない。後者の問題を解決するためには、人材育成の理念を確立し、人材育成面での誤りを早急に是正しないと、取り返しのつかない災いを招くことが、避けられないと思う。(おわり)
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