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2011-04-19 00:00
(連載)来春の大統領選に向け動き出したロシア政界(2)
飯島 一孝
ジャーナリスト
ところが、メドベージェフ大統領は、早く立候補を宣言して選挙運動を進めなければ、プーチン首相に勝てないという状況にある。最新の世論調査でも、首相が27%の支持を得ているのに対し、大統領は18%と9%の開きがある。ただ、最近首相の支持率が下がり気味なのに対し、大統領の支持率が上昇傾向にあるのが救いである。
では、大統領は、首相の意思表示に関係なく、立候補を打ち出せばいいではないかという意見もあるが、首相の支持なくそうすれば、潰されるのは目に見えている。軍や情報機関を握っているプーチン首相の恐ろしさは、身近でいやというほど目にしている。とてもそんなことは出来ない、というジレンマ状態にある。
ロシアの新聞を見ても、識者の意見は様々だが、メドベージェフ大統領がプーチン首相と話し合って決めざるを得ないという点では一致している。憲法上の権限では大統領の方が圧倒的に優位なのに、実際は首相が実権を握っていて、この件でも決定権を持っているからだ。
さて、これから二人はどうするのか。順当に行けば、プーチン首相が影響力を行使しつつ、今年秋くらいまで結論を引き延ばして、メドベージェフ大統領に立候補を認めることになると思うが、ぎりぎりの段階で、首相がメドベージェフ大統領に引導を渡し、自分自身が立候補するか、あるいは第三者を候補者に選ぶかも知れない。結局、民主主義とは言うものの、実際には双頭体制の二人に決定権が委ねられているのが、ロシア国民の最大の不幸といえないだろうか。(おわり)
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