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2011-03-08 00:00
(連載)東南アジアへの経済アプローチ(2)
湯下 博之
元駐フィリピン大使
第二に、受入れ国のインフラ整備について、必ずしも全体的な総合調整がなされた上でプロジェクト案が提示されているとは言えない、という印象を受けた。例えば、空港、港湾、鉄道等輸送網の整備を進めるのはよいが、それらを動かす電力供給の裏付けがないと、完成後に支障を来たすといった点である。また、種々の計画やプロジェクト案の相互関係や優先順位も検討を要するように思われた。
この種の問題は、プロジェクトを取り上げる個々の企業の対応能力を超える問題であるので、受入れ国による計画作成の段階から、専門性や経験の豊かな日本の英知を常にインプットすることが大切であると感じた。
第三に、以上の二つの問題を解決するためにも、最近日本で叫ばれている官民が一体となってインフラ整備支援に取り組むことが重要と思われる。その取組みは、特定プロジェクトについてとか、日本の売り込みということではなく、受入れ国と一緒になってインフラ整備計画を考え、総合的な視点に立った質の高いインフラ整備がスピード感を持って実現できるようにすることが大切である。
東南アジア諸国は、それを日本に期待し、日本がそれに応えてくれるのを待っていると言ってよい。日本側としても、双方の利益のために、東南アジアへの経済アプローチをそのようにすることが適当である。(おわり)
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