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2011-03-07 00:00
(連載)東南アジアへの経済アプローチ(1)
湯下 博之
元駐フィリピン大使
2月下旬に民間外交推進協会の経済事情等調査団の一員としてインドネシアとフィリピンを訪問し、両国の政府高官や経済団体、日本人商工会議所等と意見交換をする機会があり、有益であった。今年アセアン議長国を勤めるインドネシアは、ユドヨノ大統領の下、安定と発展を取り戻しており、フィリピンも経済が好調で、昨年夏に発足したアキノ大統領の下での発展計画が固まる段階にある。
両国では、特にインフラ整備の必要性とその分野における日本からの投資への期待が、各所で強く表明された。インフラ整備はかつて私がこれらの国々に在勤していた当時も主要課題であったので、依然としてこれが主要課題であることには、「随分時間のかかる事業だなぁ」と感じもしたが、経済や社会の発展と共にニーズが拡大するのは道理であるとともに、最近のように人口減少問題を抱えてアジアとの一体化が必要となった日本の企業にとっては、アジア諸国のインフラ整備は自分達にとっても重要な課題となっていると感じた。
ところで、日本からのインフラ投資を進める上で、留意すべき点があると感じたので、そのうちの3点を記したい。第一に、インフラ投資には中国や韓国が熱心で、積極的に働きかけているという。唯、中国や韓国の投資は質の面で問題があることが多く、他方、日本の投資は質の面では問題がない。
従って、受入れ国としては日本の投資の方が望ましいが、問題は日本の投資は決定に至る迄の時間がかかり過ぎて、日本の熱意を疑わせる印象すらあるほか、インフラ整備を急いでいる受入れ国としては待ち切れないとのことであった。したがって、日本側としては、質の問題の重要性を強調するとともに、投資決定に至る迄の時間の短縮が必要と感じられた。(つづく)
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