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2006-06-01 00:00
人間の安全保障の観点から、日台で協力を
阿部香織
大学生
台湾は、気軽に旅行に行けることや、人々が親日的であることから、日本人にとっては非常に身近な存在だと認識していましたが、「日台対話」の記録を読んで、日台関係に潜む問題の複雑性やその歴史的背景を知り、いま深く考え込んでいます。
これからも日台関係はなんとしても発展させてゆかねばならないと思いますが、その観点に立つとき文化交流や民間交流の重要性はいうまでもないことですが、しかしやはりそれだけではなく、政治・外交関係もより強化していく必要があると思います。これまでのところ、正式な国交がないということで、中国の目を意識しながら、おずおずと台湾に向かい合ってきたのではないでしょうか。
では、どうしたらよいのか。大いに思い悩むところですが、そのようなときに、今回の「日台対話」の中で、宋燕輝氏が「アジア地域において、非常に敏感な政治問題を解決するには、やはり人間の安全保障というものを考える必要があり、そして東アジア太平洋地域においては、日本がそのために大きな役割を果たし、それを推進する必要があるのではないか」と発言しておられるのを知って、大いに合点がゆきました。非伝統的安全保障の分野、環境問題、鳥インフルエンザなどの感染症の問題への共同対処の可能性を育ててゆくことが重要だと思います。これらの問題については、中国も日台の交流や連携に反対したり、介入したりすることは困難なのではないでしょうか。
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