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2011-02-28 00:00
(連載)ロシアの高圧的対日態度にどう対応すべきか(2)
茂田 宏
元在イスラエル大使
日本の立場を米、欧州諸国の多くは支持している。毛沢東も支持していたし、中国外務省も支持していた。中国は最近態度を変えたようである。しかし国際的には日本の立場支持の方が多い。欧州議会は2005年に日本支持の決議を採択している。
ソ連は第2次大戦終了後、8月18日から9月初めまでに千島と北方領土を占領したあと、1946年2月2日に平和条約の締結を待たず、占領した領土を併合した。これは一方的な併合であり、違法である。連合国は第2次大戦中「領土不拡大」を宣言していたが、それにも真っ向から違反している。その上、日本人島民を強制的に立ち退かせた。ロシアの犯罪行為にも等しいこういう行為を、日本として許容するわけにはいかない。ロシアの北方領土占拠は、何らの国際法的根拠を有さないものであり、単にむき出しの力によるものである。
ラブロフ外相は「第2次大戦の結果を尊重せよ」と述べているが、日露間で第2次大戦の結果が確定していないが故に、日露間で交渉をしているのである。第2次大戦の結果はすでにあちこちで見直されている。バルト3国は独立したし、ベッサラビヤはモルドバ共和国になった。日露関係でもロシアは平和条約締結後の歯舞・色丹の返還を約束している。
ラブロフが「第2次大戦結果尊重」論が日本に通用すると思うなら、それは間違いである。「60年以上、4島返還要求をしてきたが、解決していないから、何かを考えるべし」という人がいるが、解決していないのは、ソ連、ロシアが理不尽な態度をとってきたからである。日本側が反省すべき点など皆無である。どちらが悪くて解決に至っていないのかを考えないで、解決していない状態の解消を望むのは、正義のなんたるかをわきまえない論である。(おわり)
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