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2011-01-28 00:00
菅首相の年頭外交演説を聴いて思うこと
湯下 博之
元駐フィリピン大使
菅首相が、1月20日に民間外交推進協会主催の演説会で外交問題に関する演説を行った。在京各国大使も多数出席しての盛会で、私も出席の機会を得たが、なかなかの好評であった。菅首相が通常国会での施政方針演説に先立ってこのような外交問題に関する演説を行うのは、初めてのことであり、一昨年の民主党政権発足以来続いた日本外交の迷走に終止符を打つ形で、菅首相としての考え方を明確に、かつ分かり易く表明したことは、ようやく菅首相も外交について頭の整理がついて、肚を決めて外交に取り組む気になった、という印象を与えるものであった。
「歴史の分水嶺に立つ日本外交」との認識に立って、日米同盟・日米基軸、アジア外交の新展開、経済外交の推進、地球規模の課題への取組、我が国自身の安全保障環境に対しての的確な対応、という5つの柱を軸にした演説の内容は、説得力があり、かつ分かり易いもので、外交団を含む多くの出席者に感銘を与えたと見受けられた。
これ迄、受け身の姿勢が目についた菅首相の外交姿勢も、ようやく一転して、積極性を持った熱のこもったものに変わってきたという印象であった。問題は、この演説に示された考えが、実際に政策として実施されるかである。主要な野党も賛同し得る内容であると考えられ、是非とも国民多数の支持のもとに実施して欲しい。
気になるのは、国会やメディアが「政局」中心に動いていて、政策を練り上げる雰囲気にないことである。我が国が置かれている国際環境を考えると、それでよい筈がない。菅首相の年頭外交演説の内容を、国会、メディアをはじめとして国全体で検討し、実施に移すことが、今の日本の外交そして我々日本国民全体の利益を救う道であると思う。
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