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2011-01-26 00:00
(連載)米国の売上税の現状と日本の消費税について(3)
島 M. ゆうこ
エッセイスト
昨年2月15日の『ギャロップ』によると、「生活評価、心身の健康、働く環境、食物や住居に関するアクセスの良さ」などに関して、35万人を対象にするインタービュー調査を2008年から開始したところ、同年も2009年もハワイがベストに選ばれている。ハワイは、一般売上税も最低4%から最高4.7%までで、購入する食料品及びレストランなどの食品課税も、この範囲内で無理がない。ハワイは日本人にも人気がある理由がうなづける。
日本政府は、消費税の引き上げに際し、食料品などの税率を下げる軽減税率の導入も考慮する意図があるようだ。日本の消費税をアメリカの多様な売上税と同一視することはできないが、この機会に上記した状況を総合的に考慮し、日本もアメリカの大半の都市と同様、スーパーで購入する食料品だけは非課税にすることを提案したい。当然、食品販売業者にとっても大きな革命となるが、食料品を非課税にする代わりに、贅沢品や耐久製品に高めの消費税を課する方法もある。
金持ちほど利息や配当金の収入もあるため、消費税にはさほど影響されないが、消費税は逆累進課税の税であり、収入の低い家庭ほど打撃が大きい。2005年2月、日本の母子家庭で若い母と3歳の男児が餓死した事件が報道され、米国のメディアは、この事件が当時世界経済第2位の日本で起きたことにショックを隠さず、センセーショナルなニュースとして伝えられた。食料品に対する非課税は、日本がこのような悲惨な状態を回避するための努力の1歩にもなると思う。
また、食生活さえ輸入品に頼る日本では、米国に比較すると食品の値段、特に淡白質の豊富な肉類や、ビタミン、ミネラルの豊富な野菜や果物などの栄養価の高い食料品ほど、値段が高い傾向にある。しかし、食料品が非課税であれば、低収入の家庭も成長ざかりの子供達のために栄養価の高い食品をもっと購入する機会が増え、一般の家庭も食生活を更に豊かにすることで、栄養と健康のバランスを維持することが可能になる。長期的には、心理的要素から食品購入の意欲も倍増するため、国民の食生活の向上が健康維持を促進することになり、結果的に国民の活性化につながる。従って、食料品を非課税にすることは、厚生労働省が掲げている「健康日本21」の目標に近づくことにもなるのではないだろうか。(おわり)
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