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2010-12-18 00:00
(連載)「NATOと日本の同盟」とは?(1)
小山 清二
公務員
先日、都内某財団で「NATOと日本:日本は米欧同盟とどう協力していくか」と題するシンポジウムが開催され、参加した。シンポの中で、欧米からの参加者は「シンポの目的は、あくまでもNATOと日本の有効な協力関係、パートナーシップの構築であり、他意はない」ことを強調していたが、最後までその本音は見えず、心の内は明らかにしなかったように思われた。
彼ら一行は「シンポの前に、日本側の政財官界などの関係者に面会して、NATOと日本の同盟の締結を訴えてきた」と言って、遅れたことを詫びていたが、シンポの際にも、NATO側参加の責任者は「日本はどうして遠いNATOと協力関係を結ぶべきなのか、に疑問を感じている方も多いと思うが」と強調していたが、それでも、最後まで明確な納得いく説明はなかったように思われた。
思うに、過去にも同様の提案があったことを想起する。即ち、第2次世界大戦前にも、ドイツ側からの提案で、日独防共協定が締結されたが、日本は「そんな欧州の遠いドイツとどうして協定などを締結する必要があるのか」と当初も、また最後まで、疑念をもった。当時の日本は、国際情勢を充分に把握できなかったし、ドイツの意図も十分に読めなかったのだ。ドイツにすれば、ソ連を東西から挟撃する軍事的且つ地政学的戦略をもっていたと思う。
日独防共協定を結んだ日本は、独ソ不可侵条約の締結によって驚天動地に陥り、「欧州情勢は複雑怪奇」という言葉を残して、当時の平沼内閣が総辞職に追い込まれた。ソ連を東西から挟み撃ちどころか、結果的にはドイツに出し抜かれて、日ソ中立条約の締結があったにせよ、日本は南進する結果となった。現在も過去の第2次世界大戦当時の情勢と酷似した国際環境であるといえるのではないか。(つづく)
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