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2010-11-23 00:00
(連載)米ロSTART批准問題とロシア情勢(2)
茂田 宏
元在イスラエル大使
この条約の批准がうまくいかないと、オバマ大統領の権威にかなり傷がつくことになる状況になっている。こういう勝負に今出ることがよいのかどうか、よくわからないが、オバマはそういう選択をしたといえる。
なおこれに関連し、米紙の一部には、この条約を批准することが対米協調派のメドヴェージェフのロシア国内での政治的立場を良くし、強権的で保守的なプーチンによりよく対抗しうるようになるとの意見が出ている。こういう意見は、根拠のない推測で、まったく誤りであろう。
情勢分析において避けるべきこととして、ミラー・イメージングということがよくいわれる。要するに、「相手も自分と同じはず」と、自国の体制や考え方を他国に無批判に投影することをいう。2012年にロシア大統領選挙があるが、米の大統領選のごとく、これがメドヴェージェフとプーチンの争いになると考えているので、こういう意見が出てくるのであろう。
先般のメドヴェージェフの国後島訪問についても、メドヴェージェフのロシア国内政治上の立場強化を狙ったものという、したり顔の解説があった。こういう判断も、根拠のないミラー・イメージングである。プーチン・メドヴェージェフ体制はプーチン優位の体制であり、2012年大統領選挙については、プーチンが「自分が出る」といえばそれで決まり、プーチンがメドヴェージェフに「もう一期やれ」といえばそれで決まり、ということである。日本や米国の政治過程を投影してロシア内政を推理することは、間違いである。(おわり)
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