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2010-11-22 00:00
(連載)米ロSTART批准問題とロシア情勢(1)
茂田 宏
元在イスラエル大使
11月14日、オバマ大統領は横浜でメドヴェージェフ大統領に「戦略兵器削減条約(START)の年内批准に尽力する」と述べたことを明らかにした。この条約はオバマ・メドヴェージェフ間で4月8日に署名され、5月13日上院に提出されていた。外交委員会はすでに通過しているが、本会議採決はまだである。
中間選挙の結果、上院は民主党53議席、共和党47議席になり、民主党は6議席減らした。条約の批准のためには、3分の2の多数の賛成が必要で、賛成票67票が必要である。現議会の構成であれば、共和党議員8名の賛同を得られればよかったが、1月よりの新議会では、共和党議員14名の賛同が必要になる。それでオバマ大統領は「新議会発足前の今年中に現議会(レームダック議会)でこのSTART条約を通したい」としている。11月17日には、ホワイト・ハウスに国務長官経験者や国防長官経験者を党派を超えて召集し、支持を求めた。
他方、共和党側では、カイル上院議員(アリゾナ選出)が現議会に残された審議事項の多さにかんがみ「年内批准は困難である」としている。「なぜ落選議員を含む現議会でこの条約の審議を終わらせなければならないのか」「新議員に発言権を認めるべきではないか」との声もある。ルーガー上院議員(共和党)は条約賛成の立場から、共和党の姿勢を批判し、早期の表決を求めている。
この問題がどう決着するか、まだわからない。しかし、オバマ大統領は、その権威を賭けて、この条約の年内批准を求めている。これを「外交上の最優先課題」とし、かつ自分の外交の成果である「対ロ関係リセット」の象徴としている。(つづく)
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