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2006-05-18 00:00
連載投稿(2)日本の友はだれか
太田健一
大学生
世界の中で日本が誇れる同盟国は、アメリカしかない。国連問題に関してもアメリカのジョン・ボルトン国連大使は、日本の安保理入りを大いに支持してくれた。ボルトン大使だけではない、先月私が参加したアメリカの最も有力なシンクタンクAEI (American Enterprise Institute)主催のイベントでも、リチャード・ローレス国防副次官とジョセフ・ドノバン駐日アメリカ大使館主席公使の両氏が私に、日本の常任理事国入りに賛成だと語ってくれた。
他にもヘンリー・キッシンジャー元国務長官を始め、キャスパー・ワインバーガー元国防長官、ジェームス・シュレジンジャー元国防長官、ウィリアム・ブロック元労働長官らも、全員口を揃えて日本の国際舞台での、形式的な肩書きだけでなく、本当の意味での日本の地位を認め、国際社会に発言力を持つべきだと、ご教授下さったのを、昨日の事のように覚えている。更にアーミン・マイヤー、ジェームス・ホジソン、トーマス・フォーリーと言った歴代駐日大使達も皆私に日本の常任理事国入りに賛成だと、優しく、丁寧におっしゃった。今までに、私は世界中様々な国々の人達と交流を経験してきたが、アメリカ人ほど素直に、正直に、本音で話してくれた国民には出会った事が無い。本当の友達と言うのは、遠慮なく本音で語り合える仲を言うのではないか?
アメリカが世界一日本にとって大切なのは言うまでも無いが、アメリカ以外ではどこの国々との外交関係を重視すべきか?答えは、東欧にあり。日本では、余り注目されていない東欧諸国だが、アメリカ、西ヨーロッパ、更に中国までもが東欧情勢に目を掛けている。冷戦後ポーランド、ウクライナ、グルジア、チェコ等は、アメリカおよびイギリス、ドイツ等西ヨーロッパ諸国からの重工業への投資、輸出注文が後を絶たない。理由は、高度の技術力、安い人件費、高性能、丈夫なデザイン。まるで第二次大戦後の日本みたいに、世界市場からの注目を集めている。来年で任期が切れる国連事務総長職にアメリカはクワシニエフスキ・ポーランド前大統領を推薦するらしい。ウクライナも去年のオレンジ革命等、東欧は政治も見所がある。中国は、新たなライバル出現に頭を痛め、偵察のために度々東欧諸国を訪問している。まさに中国の目の上の瘤だ。日本国内の経済評論家達は、「日中関係が悪いから日本経済が、回復できない」と言うが、それなら日本企業も他国を見習って、東欧諸国に経済路線を変えるべきである。
また、それほど関心が無かった東欧、更に元共産圏の為に心配なら、ヨーロッパで一番失業率が低く、経済成長率ナンバーワンのアイルランドがある。日本もアイルランドとなら、東欧諸国よりは相互交流があり、英語圏なので、少しは楽だろう。アイルランドの現大統領は女性のメアリー・マッカリースで国際的にも評価が高い。先見の明をもつ私の友人達は、アイルランド国債を3年前から買い込んでいる。外交に欠かせないのが、視野を広く持ち、箱の外側から考えられる柔軟性である。世界は広いと言う事を忘れてはならない。 (つづく)
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