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2006-05-17 00:00
連載投稿(1)アジア冷戦と日本外交の課題
太田健一
大学生
日本は、今我が国始まって以来最大のピンチにある。かの有名な英国元宰相ウィンストン・チャーチルは、第二次世界大戦後こう語った。「西には、アメリカという巨大な虎がいて、東にはソ連という巨大な熊がいる、そして真ん中にイギリスという愚かなロバがいる」と。日本は外交上全く同じ状況にあると思う。ただし日本の場合は、中国という巨大な竜と北朝鮮という悪の帝国、そして韓国という名ばかりの同盟国がいる。簡単に言うならばイスラエルと似ている所もある。近辺諸国は皆敵ばかりと言えよう。では日本は21世紀どのようにして生き残って行けばよいのか?はたして、日本は生き残れるのか?ズビグニュー・ブレジンスキー元米国家安全保障担当大統領補佐官が以前に日本の事を「ひよわな花・日本」と呼んだが、現在、そしてこれからも同じ弱体体制で行くのか?世界中がこの事に注目している。世界は、サバイバルゲームの真っ最中だ。
私は今世紀は、「サバイバルゲーム世紀」と言えると思う。20世紀末に冷戦が終了し、ついに世界中が待ち望んでいた世界平和の始まりだと、多くの有識者達が主張したが、それは単に西側諸国での冷戦終結であり、世界を見れば未だに脅威(悪の帝国)は存在する。日本は、アジア冷戦という世界情勢の第二ラウンドのリングに立たされている。しかし戦後60年たった今、今までの生活、教育、国政政策、報道等、様々な面で平和ボケし過ぎた為に、多くの国民がこの深刻な事態を知らない。政治家、財界人、有識者、つまりは時代、文化の先頭に立つべき人々もこの事態を本当には理解していないのではないか?
世界にはおよそ200の国々が存在しており、理想は全ての国々が友好的関係を持つ事だが、現実はそうもいかず、例え日本がどんなに頑張ろうと相手国にその意思、意欲無くしては、成立しない。国際関係も近所付き合と同じで、どんなに自分がフレンドリーにアプローチしても全く反応しない国もいる。日本がいくら政府開発援助 (ODA)を出そうと、進歩がみられないのは、こういう理由であろう。残念な事に、今まで日本の外務省、外交官達は、良い結果が出ないのは、ODAの金額が少ないからだと主張してきた。その提案を忙しい議員達に簡単に説明し、問題点は金額だけだという不十分な報告書を出した為に、議員達も額面通りに受け止め、「来年度予算をもっと増やそう!」とするが、それは日本国民が納めた血税を無駄に使ってきたのが真実である。日本は、毎年1兆円をODAとし、世界に貢献しているが、この善意的な行動を、どれだけの国が理解、評価してくれているだろう?その数は、少ない。
今年の夏、日本は国連の心臓部に当たる、安全保障理事会の常任理事国になろうと、必死の思いで、官邸を筆頭に、外務省、そして世界中にいる日本大使達が、世界に訴えたが、その努力は報われず、未だに常任理事国ではない。特に中国のように凡そ6兆円ものODAを受けてきた国や、韓国といった同じ近辺諸国が、猛反発した事が原因の一つなのは確かである。又アフリカ、アジアといった、長年に渉り日本からODA援助を受けてきた国々も反対した。最後に、国連年間予算の20%近くを日本が負担し、アメリカに次いで、世界で2番目に多くの金額で何十年と言う長い年月支えてきた日本を、支持しなかった国連上層部にも失望した。今回の国連問題で反対した国々は、日本の友ではない事が分かり、賛成、支持してくれた数少ない国々が、本当の日本の友であるという事が、今回分かったと思う。(つづく)
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