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2006-05-15 00:00
不気味な中国の文化外交
佐藤晶子
会社員
中国は、急速な経済成長を遂げるだけでなく、軍事費も19年連続の二桁増を続け、地域や世界を不安な気持ちにさせています。そのような背景のなかで観察すると、私には今日の加速する中国の文化外交も不気味なものに見えてきます。特に中国は国家プロジェクトとして中国語および中国文化の世界的普及に本格的に着手しています。世界に「孔子学院」を100校開校して、中国語学習者を北京五輪直前の2007年までに1億人に拡大させる計画です。すでに日本でも4校が開校され、英国では世界初の「ビジネス孔子学院」なるものも設立されました。
スペインの中南米支配は、軍事力によって始まり、政治的支配を打ち立てたあと、原住民を経済的に搾取しましたが、その支配を完成させたのはスペイン語の普及とカトリック教の布教による文化支配でした。中国とスペインが同じだというつもりはありませんが、そもそも言語がコミュニケーションの道具であると同時に、支配の道具でもあることは指摘せざるを得ません。中国語の普及にともなう中国文化の進出は何を予告しているのかと、隣国の私たちは不安を感じます。文化交流は、双方向的であればともかく、一方的なものであれば、警戒する必要があると思います。少なくともそこには、世界に中国語を浸透させることによって中国の存在感を高めようとする国家戦略があるからです。
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