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2006-05-14 00:00
ASEAN諸国の現実感覚
小笠原高雪
山梨学院大学教授
「ASEAN諸国の国家理性を過小評価してはならない」という私の発言に対し、田村久雄氏が2006年5月5日付の当掲示板への投稿において同感の意を示してくださったことに感謝する。田村氏は「バランス・オブ・パワー感覚、換言すれば国際政治の現実感覚」について語っておられるが、これは大切なポイントであると思う。ある論客は「ASEANのこれまでの成功はそれが現実主義者による国際協調主義の試みであったことによる」という趣旨のことを述べている。田村氏の指摘はこれと通底するものであろう。
ASEAN諸国の多くは安全保障を日米同盟に「ただ乗り」している。しかし彼らはそれを直截に述べることを好まない。その理由の一つは台湾問題の不透明にあると思われる。ASEAN諸国の多くは、台湾が中国によって蹂躙される事態が起きた際には米国がそれを放置しないことを確信すると同時に、米国の存在があくまでも抑止力として機能して究極の事態が未然に回避されることを切望している。そうした複雑な立場に置かれたASEAN諸国が安心感を持てるようにすることは、日本外交の重要な課題の一つであると思われる。
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