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2010-07-16 00:00
(連載)教室内のラップトップ禁止は時代に逆流か?(3)
島 M. ゆうこ
エッセイスト
しかし、すべての学生がこれらの意見に同意するとは限らない。『ボストン・グローブ』紙は、ハーバード法律学校の学生委員会が1000人の学生にアンケート調査を行ったところ、ほぼ30%の学生がラップトップ禁止に反対し、4人に1人が、「禁止になったら教室に出ないことが多くなるだろう」と答えたと報じている。講義内容をラップトップにタイプすることのメリットは、修正、追加、削除など簡単に編集できる点にあると学生たちは述べている。
この調査結果は、ラップトップが如何に便利で、手書きより効率性に優れているかを物語っており、一度その利便性に慣れてしまうと、従来の方法に逆戻りできない人間の習性を示唆している。また、勤勉な日本人の感覚から言えば、ラップトップが教室で使用できるメリットを利用して、講義中サボっている学生は、高い学費を払ってくれる親に対しても、教授に対しても、常識や礼儀に欠けており、結局は人間性の問題であるいう気もする。
大学側の責任としては、このような状態が深刻化する前に、講義の記録方法について機能的なプログラムを開発する必要があったと言える。ラップトップで講義内容をタイプすることが即「思考力の喪失につながる」か否かの論議も短絡的であると思う。これには個人差もあり、もっと科学的に検証されるべきである。
『ワシントン・ポスト』紙は、インターネットが利用できる携帯電話、アイフォーン、ブラックベリーなど高度な通信コンピュータ技術が進んでいる今日、「教室内のラップトップ禁止は時代に逆流している」という印象を持っているようだ。アメリカと同様、コンピューターの先端技術を誇る日本の教育者や指導者にも考えさせられる問題ではないだろうか。(おわり)
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