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2010-07-09 00:00
(連載)ロシアの対日政策の現状をどう見るか(2)
茂田 宏
元在イスラエル大使
メドヴェージェフ大統領はこの演習視察に先立ち、ハバロフスクで7月2日、「極東の社会・経済発展とアジア・太平洋諸国との協力に関する協議会合」に出席した。その席上、メドヴェージェフは中国、インド、韓国、モンゴル、米国その他との協力に言及したが、日本についての言及は全くしなかった。日本側でロシアが経済の近代化を図る上で、日本の協力を求めるであろうとの説があったし、あるが、このメドヴェージェフ発言を見る限り、ロシアは日本との協力に期待はしていないと判断すべきであろう。
加えて、ラブロフ外相はその場で9月2日を対日戦勝記念日とする法案が統一ロシア党より議会に出されていることに言及、それを支持するように大統領に求めている。
私は、ソ連帝国にノスタルジアをもち、スターリンの功績を強調するプーチン・メドヴェージェフ政権は北方領土問題について話し相手にならないと指摘してきた。この政権は「標準的ではない、独創的な考えで解決を」と言った舌の根も乾かないうちに、旧来の立場を繰り返すような政権である。北方領土問題解決について、ロシアが経済の近代化のために日本との協力を必要とし、いま「機会の窓が開いている」などと言う人は、国際情勢判断が出来ない人である。今度の一連の事件は、そういう人の目を覚ます効果を少なくとも持つだろう。
なお演習「東」は、2年ごとに行われている。今回は、大規模で各軍種の合同訓練であるが、過去にも択捉で新兵の訓練を含む演習が行われたことはある。今回の訓練でも,新兵訓練はその一部になっている。これと対を成すものとして、「西」と言う演習がある。昨年の「西」演習では、ポーランドに対する核兵器使用を想定した訓練を行ったということで、ポーランドが大きく問題にした。(おわり)
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