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2010-03-27 00:00
(連載)国策として官民一体の行動モデルを築こう(2)
湯下 博之
杏林大学客員教授
第二次世界大戦後、国土が荒廃した日本が奇跡的な復興を遂げ、世界第二の経済大国にまで発展した背景には、国を挙げての検討があり、それを踏まえてのコンセンサスに基づいた政策があった。限られた資源をどのように活用するかといった優先順位づけを必要とする問題も、このようなやり方で解決された。
換言すれば、コンセンサスに基づいた国策があり、それに沿って、国を挙げての努力や活動があった。現在、人口減少が長期的に不可避な日本にとって、国内市場は縮小が避けられないとすれば、海外進出は不可欠である。そして、それが長期にわたって安定的に成功を収めるためには、相手国のニーズや将来、更には心情をも踏まえたビジョンと政策に基づいたものであることが大切である。
更に言えば、このことは、海外進出に限ったことではなく、経済成長政策、人材育成、科学技術振興等々すべての分野について言えることである。今日の日本は、あまりにも国全体としてのビジョンや方向性がない。経済大国であり、1億を超える国民がおり、世界に発信すべきすぐれた文化や価値観があり、多くの国々から様々な期待が寄せられている国である。
日本が、広い視野や長期的な視点に立って、熟考した上での国策を持たないことは、日本にとってはもちろんのことながら、世界にとっても不自然であり、不幸なことである。十分な議論を経て、コンセンサスに基づく国策を持つ必要がある。(おわり)
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