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2010-03-08 00:00
(連載)米中関係の深化に変化なし(1)
若林 秀樹
元参議院議員
米中間の軋轢を懸念する声が高まっているが、心配は無用である。確かに、米中関係の冷え込みを感じさせる事象が続き、これまでにない変化が両国関係に見られるが、結論として米中関係の「深化」という大きな流れは一向に変わらないであろう。もちろん表面的には「亀裂」を感じさせるような言動は今後とも続くものと思われる。しかし両国共に引き際や越えてはならない一線はわかっており、「冷え込んだ関係」はやがて収束に向かうものと思われる。
ただ一点だけ気になるとすれば、中国の国内世論、特に排他的になりがちなネット世論の動向である。経済発展で自信をつけつつある国民の民族意識に火がつき、胡錦濤政権がその勢いを収拾できず、その動向によって国内政治が影響されるかもしれない。歴史を遡れば、政権は偏狭な国家意識に火がついた国民に引きずられて、戦争を起こしてきた。その例は少なくないのである。
オバマ政権は政権発足以降、チベット等での人権抑圧に沈黙するなど、中国への配慮を最大限示し、「米中蜜月時代」をアピールしてきた。しかしオバマ大統領自身の中国への姿勢が変わったのは、昨年12月、コペンハーゲンで開催されたCOP15(第15回気候変動枠組条約締約国会議)であると言われている(米シンクタンク筋)。
中国が、米国等の提案した「国際機関による削減行動の検証」を拒否するなど、議定書策定に向けて非協力的な態度をとったことに、オバマ大統領は嫌気がさしたようだ。もちろん人権問題から目をそらすことは、民主党にとって命取りになる。また支持率の低迷に悩むオバマ政権は、本年秋の中間選挙を控え、保守層に対しても中国への毅然とした態度を示す必要があり、クリントン国務長官等の発言にも変化が見られるようになった。(つづく)
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