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2010-03-03 00:00
「日・黒海地域対話」出席感想の追記
河村 洋
ニュー・グローバル・アメリカ代表
自らの投稿記事にコメントするのは恐縮だが、グローバル・フォーラムが先に開催した「日本・黒海地域対話」に関して、追加の感想を述べたい。まず、この地域が欧米とロシアの地政学的な衝突の場である以上は、アメリカの関係者の参加が望まれた。欧米とロシアの立場の違いを端的に示しているのが、ツイッターでのNATOのアナス・フォー・ラスムッセン事務総長とロシアのドミトリー・ロゴジン駐NATO大使の「つぶやき」である。ラスムッセン氏は2月7日のミュンヘン安全保障会議において、テロ、サイバー攻撃、核拡散、海賊、気候変動、天然資源争奪戦までも含めた国境を超えた安全保障問題で、ロシア、中国、インドなどとの協調関係の強化を訴え、http://twitter.com/AndersFoghR/status/8719480307 で「NATOはロシアの敵ではない」とつぶやいた。
しかし、ロシアのロゴジン大使は、http://twitter.com/Rogozin/status/8901026322 で欧米によるロシア包囲網への警戒感をあらわにしている。安全保障で興味深かったのは、ヨーロッパからの参加者が示した普天間基地問題への関心の高さであった。特にルーマニアのユアン・パシュク元国防相(現欧州議会外交副委員長)が、ルーマニアとブルガリアの米軍施設と在日米軍基地の違いを述べたことは、非常に有意義であった。日本と違い、ルーマニアとブルガリアの基地では、受入国の主権が認められているとのことである。
他に例を挙げると、石油・天然ガスのパイプラインに関しては、北海油田を抱えるイギリスと大陸諸国の立場の違いが取り上げられると、より興味深かった。昨年1月にロシアがウクライナへのガス供給を停止し、ヨーロッパが一時混乱状態に陥った。その中で北海からエネルギー資源を得られるイギリスは大陸諸国ほどの混乱でなかったように思われる。よって英仏独からの参加者も交えられれば、話題は広がったと思う。もちろん、あまりに参加者やテーマが拡大しまうと、とても一日で会議を終えることはできなくなるとも思われる。ともかく、この会議は、黒海地域域内諸国に加えて、米欧露の大国がせめぎ合う中で、日本がどのような役割を果たすかを模索する場として、さらに充実したものとなって欲しい。
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