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2009-12-18 00:00
(連載)人口動態で見る日米関係の将来像(1)
若林 秀樹
元参議院議員
先日会ったワシントンの専門家は、「今日の日米は、全くのミラー・イメージ(鏡像:鏡に映し出された相似形)である」と言っていたのが、非常に印象的で、妙に納得してしまった。つまり日米は、国としては共に世界トップの経済大国でありながら、お互いにかつてのような経済の力強さは失われつつある。未だに金融危機の影響を受けて完全には立ち直れず、財政赤字は単年度で過去最悪の状況(日:国債発行額が税収を上回る、米:1兆ドル超の赤字)にある。
失業率も記録的な高さで、先行きは不透明(10月の速報値、日:5.1%、米:10.2%)である。同じ民主党(政党の理念は必ずしも一緒ではないが)の鳩山政権とオバマ政権は、国民の極めて高い期待の中で誕生し、共に社会保障政策の改革(日:年金、米:医療保険)や地球温暖化対策などの環境問題を政策の最大の目玉にしている。
政権発足後の民主党政権に対する支持率は徐々に下がりつつあるが、野党(日:自民党、米:共和党)は弱体化したままで、立ち直れず、脅かす存在にはなっていないので、両政権は助かっている。また来年は国政選挙(日:参院選、米:中間選挙)を控え、それを意識した政権運営を行っている。その意味において両政権は、経済回復等の内政問題で試練に立たされている。
それがアフガニスタンや普天間基地問題などの外交課題にも影響を与えているので、要注意である等々。このように、一時期ではあるが、日米の似通った姿は興味深く、だからこそ相手が抱える問題に対して、お互いに補い合い、また許容する余裕がないのかもしれない。しかしながら、将来的に日米の決定的な違いがあることを忘れてはならない。それは人口の将来予測である。日本は人口が減って「老いる国」となり、アメリカは逆に人口が増えて「若い人口大国」であり続ける、ということである。(つづく)
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