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2009-12-04 00:00
(連載)ロシア鉄道爆破事件に思う(1)
大富 亮
チェチェンニュース発行人
11月27日に、モスクワとサンクト・ペテルブルグを結ぶ鉄道で爆破が起こり、公式発表では26人が死亡した。そして12月2日の報道では、チェチェン独立派のサイト「カフカス・センター」に、独立派の野戦司令官で「コーカサス首長国」大統領のドック・ウマーロフの名前で、この列車爆破についての声明文が掲載されたという。
毎日新聞の最新の記事は「列車爆破テロから1週間、犯人像は明らかにならず」との見出しで、「今回の爆破テロにはイスラム勢力の影がちらつく。1日の犯行声明に名前が挙がったウマロフ司令官は、チェチェン独立派の有力野戦指揮官。現場付近でカフカス系の男4人を見かけたとの情報もある。だが、チェチェン内務省当局者はタス通信に対し、ウマロフ司令官は大規模なテロを行う実戦部隊を持たず、他の武装組織と連携を取る影響力もないと指摘している」と書いている。さて、毎日新聞の記事には「ロシアで起きた主なテロ」というリストがあったので、これをもとに考えてみよう。
1999年 9月 モスクワなどで連続アパート爆破。200人以上が死亡。
2002年10月 モスクワの劇場占拠。人質129人が死亡。
2003年12月 南部スタブロポリ地方の通勤列車爆破。46人が死亡。
2004年 2月 モスクワの地下鉄で自爆テロ。少なくとも39人が死亡。
5月 グロズヌイで爆破テロ。当時のカディロフ共和国大統領が死亡。
6月 イングーシ共和国で内務省襲撃。少なくとも92人が死亡。
8月 旅客機2機をほぼ同時に爆破。90人が死亡。
9月 北オセチア・ベスランの学校占拠。児童ら330人が死亡。
2007年 8月 特急列車ネフスキー急行を狙った爆破テロ。約60人が負傷。
2009年11月 同特急を狙った爆破テロ。26人が死亡、100人以上が負傷。
しかしこの中で、裁判が行われ、チェチェン人が有罪になったものはというと、限りなくゼロに近い。ベスラン学校占拠で生き残って逮捕されたチェチェン人、クラーエフも、なぜか裁判中に行方不明になり、ロシア下院の調査委員会すら、どこにいるか把握していない。そんなのありか?実際にチェチェン独立派が計画実行した事件は、かなり絞られると思う。とくに、第二次チェチェン戦争のきっかけとなった1999年のモスクワのアパート連続爆破事件は、ロシア政府の自作自演だった可能性が高い。(つづく)
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