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2009-11-07 00:00
(連載)「ジャパン・パッシング」対「ワシントン・パッシング」(2)
若林 秀樹
元参議院議員(民主党)
日米が課題別に個々の問題を議論することは重要であるが、得てして場あたり的な対応になり、何のために議論しているのか、同盟関係にある日米が共有化している基本目標や、それぞれの国益の最大化という視点を忘れがちになりやすい。それよりも日米が共に新政権になったことでもあり、アライアンス・マネージメント(同盟を安定維持させるためのマネージメント戦略及び世論形成対策)の観点から、日米が戦略的な議論を行い、その議論を通じて導かれる協力の枠組みを構築することが必要だ。
具体的には、世界の貧困問題やアフガニスタン等におけるテロ対策、核軍縮や核不拡散への対応、地球温暖化対策やエネルギー問題等の地球的規模の課題に対して、日米がどのような方向で臨み、いかに協力すべきなのかについて、もっと幅広い視点から議論し、戦略的な目標や考え方を共有化し、日米協力の包括的な枠組みを構築することが必要である。
クリントン政権時代には、日米包括経済協議の一環として地球的展望に立った協力のための「日米コモンア・ジェンダ」、ブッシュ政権時代には、「成長のための日米経済パートナーシップ」という日米関係を維持発展させるための装置を作った。それにより、政府間のみならず、民間組織や学識者等、様々な層における交流が活発になり、話し合いの場が定期的に持たれた。
政権が代われば、人も代わり、世代交代も進む。「日米関係は、成熟しつつある」と言っても、新たな政権は具体的な活動を通じてその重要性を定期的に確認する必要がある。今必要なのは、日米両国が、目先の問題だけに捉われず、中長期的視野に立って戦略的な協力関係を構築し、信頼関係に基づく日米同盟の重要性を再確認することである。(おわり)
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