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2009-10-22 00:00
(連載)普天間基地問題に決断を下すべき時が来た(2)
若林 秀樹
元参議院議員(民主党)
インド洋沖給油活動の継続とこの普天間基地移設の問題は、同じレベルで議論すべきではない。テロ特措法に基づく給油活動は、もちろん日米同盟強化のための貢献ではあるが、有志国としてテロ対策にコミットする国際社会の一員としての活動でもある。したがって給油対象国は、米国に加え、イギリス、ドイツ、フランスなど8カ国に及ぶ。インド洋沖給油活動の終了は、給油対象国の理解も得やすく、日本が得意とする民生支援など他の活動で代わりうるものであり、また将来にわたって追加的に貢献策を実施できる。
しかし、普天間基地の移設問題は、二国間の信頼関係に基づく日米同盟の根幹にかかわる問題である。すでにSACO合意から13年も経ち、アメリカ側も我慢の限界にきている。もしこの問題で日米関係がギクシャクするようなことになれば、鳩山政権が進めようとする核軍縮・核不拡散や地球温暖化、ひいては東アジア共同構想の実現にも影響が出てくるであろう。
鳩山首相は米国に対する主体的な外交を標榜しているが、日米関係はその安全保障面の基盤が強固であればあるほど、その主体性を発揮できる逆説的な面があることを忘れてはならない。その点を忘れて対応するならば、ただでさえ中国寄りのオバマ政権に対して、ますます日本抜きの対中接近の口実を与えることになろう。
普天間基地問題の解決を先送りする判断は、現時点で楽かもしれないが、このタイミングを逃すと、県知事選等が近づいて必要以上に争点となり、ますます民主党を窮地に追い込むことになる可能性がある。三党合意のしばり等で難しいとは思うが、国益確保という大局的な観点から、鳩山首相の早急な政治的判断を期待したい。(おわり)
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