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2009-09-26 00:00
(連載)北朝鮮の核問題を考える(2)
茂田 宏
元在イスラエル大使
北朝鮮の核兵器開発の現状については、私は相当進歩しているとの前提に立つべきであると考えている。第1に、9月3日の安保理議長宛書簡で北朝鮮はプルトニウムの兵器化に加え、ウラン濃縮の実験段階が完成しつつあるとしている。2002年、米は北朝鮮に濃縮施設を売ったとのパキスタンのカーン博士の証言をもとに、北朝鮮を追及、北はいったんはそれを認めたが、後にウラン濃縮はやっていないと否定した。ウラン濃縮は実験段階であれそれなりの施設がないと出来ない。従って北はパキスタンのカーン博士の核密輸市場からウラン濃縮技術を入手し、それをやっていた、その否定は嘘であったと考えるのが妥当である。イランから濃縮技術を学んだまたは購入した可能性もある。
第2に、カーン博士が核爆弾の設計図、さらには小型核爆弾の設計図を販売していたことが知られている。前者はリビアの情報開示で明らかになった。後者はCIAがカーン博士のネットワークのなかで、小型核爆弾の設計図をスイス人の協力者を通じて見つけ、破壊したことで傍証されている。ウラン濃縮でカーン博士と北朝鮮の関係が緊密であったことを前提にすると、北朝鮮が核爆弾の小型化技術を手に入れたと考える方が妥当である。
第3に、北朝鮮とイランはミサイル開発、核開発で協力している証拠がある。核については、双方共に、カーン博士の技術をもとに、それを発展させていると思われる。北とイランの核開発は連動している面がある。
この問題については、北の核兵器保有と小型化、ミサイル開発の進展をふまえ、どう抑止するか、真剣に日米韓で考えるべきである。金次期国防長官発言は問題が多いが、日米韓で話し合うべき問題点を指摘してはいる。(おわり)
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