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2009-07-22 00:00
(連載)いわゆる「マニフェスト」選挙は機能しているか(1)
水野 勝康
特定社会保険労務士
ここ数回の総選挙では「マニフェスト(政権公約)」という言葉がよく使われるようになった。総選挙だけではない。参議院議員選挙でも、地方の首長選挙でも、「マニフェスト」という言葉が使われない方が今や稀である。もともと、マニフェストはイギリスの下院議員選挙で、与野党が選挙公約を出し合い、次の総選挙でその履行を検証するということに使われていた。「選挙公約」を単に約束するだけでなく、検証も含めたものにしようというものである。日本でも導入が進められ、日本青年会議所(日本JC)も地方選挙でのマニフェスト導入に積極的である。
それでは、日本でこの「マニフェスト」が単なる「選挙公約」ではなく、評価・検証も含めたシステムとして機能しているかと言うと、甚だ疑問である。
私は、この投稿記事を7月21日に、つまり衆議院が解散される直前に書いているが、自民党はそのマニフェストの骨子を明らかにしないまま、21日の衆院解散を迎えてしまった。のみならず、一部の自民党立候補予定者は、党本部とは別のマニフェストを掲げて戦おうという動きも見せている。そもそも自民党は、マニフェスト作成を自民党内にも非公開で行っていたようだ。
本家であるイギリスのマニフェストと、日本のマニフェストは、もはや似て非なるものと言うしかない。イギリスでは、日本で言えば都道府県議会議員程度の選挙区から下院(庶民院)議員が選出されており、6150万の人口に対して下院議員の定数は646人もある。単純に日本の人口比にすれば、衆議院の定員は1300議席程度になる。これだけ議員が多いため、議員たちはまめに選挙区を歩き、或いは勉強し、政策を作っていく。議員が多いと言うことは、それだけ政策決定に関与できる「資格」を持つ人が多いと言うことであり、そうした意見を積み上げて党のマニフェストが作られる。 (つづく)
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