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2009-07-21 00:00
(連載)国連事務総長のミャンマー訪問に思う(1)
田島 高志
国際教養大学客員教授
潘基文国連事務総長は去る7月3日から4日までミャンマーを訪問し、タンシュエSPDC議長、テインセイン首相等と会談、少数民族代表および政党代表とも会談を行った。さらに昨年5月のサイクロン被災地を視察した。潘事務総長が帰任後の13日国連安全保障理事会で行った報告を国連文書で見ると、その主要点は次のようであった。
今次訪問の目的は、アウンサン・スー・チー女史の裁判と来年予定の総選挙を控え、国連の関心事項を指導者に直接伝え、国連はミャンマーの国民和解、民主主義、人権尊重、持続的開発を支援する旨伝えることであった。国連の関心事項とは、アウンサン・スー・チーを含むすべての政治犯の釈放、政府と反対派との実質的対話の再開、信頼に足る正当な総選挙の実施である。同時に少数民族代表および政党代表に対しては、政府との対立を克服するため建設的な姿勢の維持を奨励した。
開発問題も取り上げ、政府指導者に対し、平和と安全は社会経済情勢の反映でもあるので、開発ニーズについて国連との協力を強化するとともに、国民の参加を得て開発を計ることが安定と民主主義と繁栄の実現のためにも、地域や世界経済から利益を得、そこに貢献するためにも重要であると伝えた。
アウンサン・スー・チー女史との会談は許可されず深い失望であった。タンシュエ議長に今回の自分の諸提言の実行を繰り返し勧めたのに対し、議長は、選挙は自由で公平に行われると誓った。自分は、それが実行され、国連との協力が進むならば、それこそがミャンマーの主権を確認する道であると伝えた。出発前にヤンゴンで大勢の聴衆を前に演説を行い、「ミャンマーが特異で複雑な歴史を持つとしても、過渡期の問題は例外的でも克服困難でもない。政治、人道、開発の問題は、いずれも自国だけでは解決できず、また、いずれにも平等に留意することが、平和と民主主義と繁栄の実現に必要である」と述べた。(つづく)
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