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2009-07-07 00:00
(連載)楽観できる日米関係の展望(1)
若林 秀樹
元参議院議員(民主党)
6月25日、米国下院外交委員会アジア・太平洋・地球環境小委員会で「変化する日本の役割」と題する公聴会が開かれました。証言者として登場したのは、駐日大使の呼び声が高かったジョセフ・ナイ・ハーバード大学教授、日本政治の裏事情を知り尽くしているマイケル・グリーン戦略国際問題研究所日本部長、そして日本の安全保障に詳しいケント・カルダー・ジョンズホプキンズ大学高等国際研究大学院教授等4名。公聴会では知日派の論客と日米関係に詳しい連邦議員との間でやりとりが行われ、メディアの関心を引くような発言は無かったものの、今、ワシントンで日本がどのような政治的ポジションにあるのかを把握する上で、重要な手がかりになったものと思われます。
一般論として、日米関係に携わっている専門家は、日本を厳しく批判したり、日本の存在感を低めるような話はしませんので、その分を割り引いて聴く必要があります。しかし、公式発言であるが故に、議員や専門家としての見方や考えは、その時々の日米関係を考える上で極めて重要です。詳細な議事録をすべて読んでいるわけではありませんが、議論のやり取りや証言者の発言原稿を読む限りにおいて、いくつかのポイントが浮かび上がってきます。
第一に、これらの議員や専門家は、貿易摩擦時代の日本脅威論やバブル崩壊後の日本悲観論を超えて、今日の日米関係を格段に強固になったと捉えているということです。特に、自衛隊のインド洋沖での給油活動やソマリア沖での海賊対策等で日本が同盟国としての役割を果たし、この15年ほどの間に日米協力が格段に進んだことを評価しています。米国のアジア政策では、存在感を増す中国を国際社会に関与させつつも、将来の不確実性を担保する必要があり、北朝鮮問題等への対応を含め、信頼できる日本と良好な関係を築いておくことが重要であるという見方です。また地球温暖化や感染症などの地球的課題に取り組むためにも、技術力を持った日本との協力が不可欠であると見ています。これらの発言に目新しさはないものの、日米関係を再確認する上で重要な発言だと思います。(つづく)
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