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2009-06-13 00:00
(連載)あなたが候補者を選ぶ理由は?(2)
入山 映
サイバー大学客員教授・(財)国際開発センター研究顧問
これらと全く異なるのが、あなたがなんらかの帰属集団の一員で、その集団の選択に同調する場合だ。組織票と称されるのは、この場合に他ならない。帰属集団の特性が利害関係なのか、思想信条なのか、あるいは地縁血縁なのか。場合はさまざまだろうが、「後援会」というのは一つの典型だと言って良いだろう。
そのどれでもない、というのが極めて低い投票率の示すところだろう。一方には、自分の投じる一票の重みなどしれたものだ、というシニシズムがあったり、あるいは政治そのものに関心がなくて、投票場に足を運ばない。まあ政治なんていうものはなるようにしかならないさ、という態度だろう。その限りでいえば、日本人の大多数は、今日の政治のありようについて発言する資格はない、ということにもなる。
ここで話を打ち切ったのでは、余りにも生産性が低いし、かといって「投票に行こう」と呼びかけてみても、たいした結果は期待できまい。それよりも、日常の不満、あるいは改善を望まれることについて、それを代弁してくれそうなグループを身近かに捜す、参加する、支援する、場合によっては仲間と結成する、といった動きが必要なのだろうと思う。それこそが世に「市民社会」といわれるものだし、それなくしては民主主義も社会に根付くことはない。
放っておいても、それなりに世の中うまく行っている時ならいざ知らず。これほど諸事万端おかしくなってくると、「市民社会」なくしては政官癒着から脱することなど夢のまた夢だろう。先の良く見える官僚たちが、公益法人制度改悪に見られるように、必死になってこのような動きの「芽」を摘もうとしているのは、結構理由のあることだと思い当たる。(おわり)
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