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2009-05-27 00:00
(連載)ネット選挙運動の解禁について(2)
水野 勝康
特定社会保険労務士
インターネットにより、あらゆる情報や政治活動が野放しになるのは問題であろう。先に挙げた政見放送アップロード事件では、政見放送をモノクロに加工し、バックにNHK「映像の世紀」のテーマ曲であった「パリは燃えているか」を流したものが登場し、政見を真面目に聞くというよりは、奇抜な政見放送を楽しむという状態になってしまった。インターネットによる選挙運動を解禁した場合、同じような問題が生じる可能性は否定できない。だが、インターネットを使えば、一般有権者は検索によって簡単に政治家の主張や経歴を調べることができる。何かの調査では、インターネットでの検索結果で投票態度を決めるという有権者が特に若い世代に多く見られたそうである。
当たり前だが、一般有権者にとって「政治家」は遠い存在である。一般市町村議会議員なら「近所のおじさん」くらいで面識があったりすることもあろうが、都道府県議会議員や衆参両院議員ともなると、直接顔を見たことのある有権者は、少数派ではなかろうか。実際に本人と話したり、政策について聴いたりすることのできる有権者は、ほとんどいないのではないかと思われる。更に、複数の候補者に会って話を聞き、投票の参考にできる有権者は、限りなくゼロに近いのではなかろうか。
従来は、投票にあたって参考になるのは、新聞報道、政見放送、選挙公報、法定ビラくらいであった。いずれも、一人の候補者の政策・人格・識見を知るには十分とは言い難い。しかし、インターネットはそれを補完することができる。選挙公報などでは知ることのできない詳細な政策を候補者が掲載しておけば、それを有権者が読むこともできよう。候補者にその気があればの話だが、一有権者からの質問に答えたり、政策に反映させたりすることも容易になる。
新型インフルエンザの蔓延により、従来の政治活動・選挙運動が難しい状態になりつつある。今のままでは、有権者は集会や演説会で候補者を吟味することもままならないまま、投票せざるを得なくなるのではないか。とりあえず新型インフルエンザによる特例措置として、次の衆議院議員総選挙の1回に限定してでもよいから、認めてはどうか。思い切ってインターネットによる選挙運動を解禁することを提案したい。(おわり)
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